RELOAD vol.002
第2回目のカバーも引き続きレンジャーフィギュアをモデルにしました。最近のミリタリー・フィギュアは実に良く出来ています。
写真のフィギュアはウェザリング(汚し加工)を一切行っていませんが、デフォルトで既に何となくソレっぽく仕上がっていますね。
さて、こちらはホンモノの米軍レンジャー隊員の写真です。
レンジャーの本拠地ジョージア州フォート・ベニングで開催された2007年度「Ranger Rendezvous(レンジャー・ランデブー)」での1コマ。
Ranger Rendezvousは2年に一度開催され、1,000名近い陸軍レンジャー隊員が参加し、空挺作戦などを繰り広げます。写真はそんなRanger Rendezvousの中で行われた射撃競技で奮闘中のレンジャー隊員。この射撃競技は、3人1組のチームで行い、全員がフル装備状態で1マイル(=約1.6Km)のコースを様々な体勢から射撃を行うというもの。タイムとその射撃の正確さを競います。
⇒Ranger Rendezvous / rangerrendezvous.soc.mil
この写真のレンジャー隊員が使用するM4のストックにも輪ゴムが取り付けられています。光の加減などで断定的な事は言えないかもしれませんが、先程の輪ゴムの比較写真をご覧頂くと、こちらの写真にある輪ゴムも白っぽい輪ゴムに見えます。
装備に取り付ける小さなアイテムの固定や、余剰となったヘッドセットのコードを収納する時などに用いられるものに輪ゴムやベルクロテープ、結束バンドなどがあります。
中でも入手がし易く、フレキシブルに使用できる輪ゴムは生活に密着した道具としてだけでなく、先程の写真にありましたように、戦場で活躍する兵士の身近にも存在します。
ホビーにおけるミリタリーでは、そうした小さなアイテムにも注目してみると面白いと言えるでしょう。
上記写真にある2つの輪ゴムの比較は、日常生活で使っている輪ゴムと、実際の”現場”で使われている輪ゴムとを比較したものです。
【A】Made in USAのもの
【B】こちらの輪ゴムはホームセンターなど日本国内で市販されているもの。
この2つの輪ゴム比較において、最も注目すべきは色味とその質感です。
特に色味については一目瞭然の違いがあり、白っぽい色味となったものが米国製の特徴。
ウェザリングなどで質感、リアリティアップを図った後は、こうした小物のアクセントにも気を配って、趣味の世界を愉しみたいところです。
アメリカ製ゴムバンド
止血帯を止めたり、ストックにサイリュームを挟んだりと活躍してくれるゴムバンドです。
なぜ「アメリカ製」にこだわるかというと、その色にあります。日本で売られているものは赤みが強く、ミリフォトの雰囲気とは違う物です。前回入荷時は、ブログに上げる間もなく完売いたしました。気になる方はお早めにお願いします。
価格:1袋315円税込、1箱1,260円税込(約5袋分)
サイズ:S、M
⇒問い合わせ:アメリカ製ゴムバンド / Warriors
米国カリフォルニア州のFort Braggで実施された訓練の模様。MH-47 Chinook(チヌーク)での撤収前に擬似都市内をパトロールするアメリカ陸軍第75レンジャー連隊第1大隊。
CH-47の名で自衛隊でも採用されているこのチヌーク、語源はアメリカ北西部に住むインディアンの一部族の名称から由来しています。
そして先程のモデル(フィギュア)と同様に、こちらのレンジャー隊員も腹付近にAN/PRC-148 MBITRを取り付けている事が分かります。
右手首にレンジャー隊員に多く見られる簡易型GPSのGARMIN FORTREK 101の装着がある事や、所持しているM4 CarbineにはEOTech 553 TAN、AN/PEQ-15 TAN、ITI M3X TANといった装着があり、東京マルイ社から発売された次世代電動ガンM4シリーズの発売でこの手のアイテムをレプリカを織り交ぜながら組み合わせを楽しむゲーマー諸氏にとっても参考となる写真と言えるかもしれません。
メディアでの露出も高いこのAN/PRC-148 MBITRは、JTRS(Joint Tactical Radio System:統合戦術無線システム)によってアメリカ軍が開発を進める次世代の無線通信システム計画(JEM:JTRS Enhanced MBITR)の一環として進められ、DID(Defence Industry Daily)によると2007年初頭にはThales Communications社が米軍から大量の追加発注を受けています。
JTRSは次世代無線通信システムの一翼を担うべく、従来の音声による通話とデータによる通信の両方を実現したソフトウェア無線として開発されています。
これにより、米軍内におけるあらゆる通信の設備において要求される様々な用途に使用されることを前提とした大規模な計画となり、その結果コストがかさみ過去に数度に渡っての計画見直しを余儀なくされた経緯があると言われています。
実物PRC型の無線機においては、日本での使用は電波法に抵触する為、今回ご紹介したスパルタン製の「ダミーラジオ」はミリタリーファンにとっても朗報。
各部パーツの再現にも最大限配慮されており、スイッチ類はモナカ状ではあるものの、思わず操作してみたくなる出来栄えです。特定小電力無線のトランシーバーをこのスパルタン・エアソフト製のダミーへ組み込むには加工が必要ですが、それ程高い技術を必要とするものではないので、不慣れな方でも十分に楽しめます。
そして次にこのモデル(フィギュア)が装着しているGEARに着目してみましょう。
こちらは実物でいうところのEAGLE Industories製 RRS-V-MS(Rhodesian Reconnaissance Vest)。
メディア露出も高いEAGLE社のローデシアン・ベストは、ショルダー・ストラップ(肩紐)付近の形状が特徴的。ローデシアンはEAGLE社の生産ロットの違いであったり、各方面からの要求に応じて大小様々な差異のある展開が確認されています。
こちらのモデル(フィギュア)は、マシンガンナーというポジションになっており、お腹付近にSAWマガジンポーチが取り付けられています。
上着にはSSC(United States Army Soldier Systems Center)のNATICK研究所とOrc Industries社の共同開発により2003年頃からリリースされたPCU(Protective Combat Uniform)を着用し、その上からP.A.C.A.(Protective Apparel Corporation of America)製のソフトアーマー着用しています。
EAGLE製ローデシアンはバックプレートキャリアが取り付けられ、前面だけでなく背面での防御も考慮された組み合わせとなっています。
⇒NATICK Soldier Systems Center
⇒United States Army Soldier Systems Center / Wikipdia
⇒Orc Industries
⇒Protective Apparel Corporation of America
向かって左の写真、こちらがEAGLE社で掲載されているローデシアン。
そして向かって右の写真が2007年のレンジャー・ランデブーでパラシュート降下訓練を終え、降下地帯に集まる熟練のレンジャー隊員。こちらの”クリント・イーストウッド”風の兵士が着用しているのはEAGLE製のローデシアン・ベスト。カラーは日本のゲーマーの間でも人気が高いRG(Ranger Green)。胸付近のパネルはお腹付近にあるマップポケットへ折り畳んで収納しています。
当初のRLCS(Ranger Load Carrie System)ではG1(Generation1)の位置付けとなる艶消しのRGが配給されていた模様で、RLCSファンにとっては根強い人気のカラーと言えるかもしれません。
UO(Urban Operations)中のレンジャー隊員をイメージして撮影してみました。MOUT(Military Operations in Urban Terrain)とも表現される訓練では都市部での戦闘を想定し、閉所戦闘を含めた訓練が行われます。
こちらはタクティカル・リロードを行う様子をフィギュアで再現しています。手に持つ2本のマガジンの形状が「L型」となることから、このリロード方法を「エル・シェイプ」と呼ぶ事もあります。
ここ最近日本のゲーマーの間で盛んに行われているタクティカルトレーニング。ブームの火付け役とも言えるマグプルダイミナックスの華麗な映像に酔いしれた方も多い事でしょう。
マガジン交換におけるスタイルは、Military、Low Enforcementそれぞれの場面で推奨されているものが異なると言われ、一概にどのスタイルが正しいと言うわけではありません。
しかしながら、サバイバルゲーム時でも同様にリロードタイムを短縮させることがリスクを軽減させる事に繋がるのは言うまでもありません。
ゲーム中のマガジン交換は先にマガジンを銃本体から取り外すのではなく、次のマガジンを先に取り出してから、空になったマガジンを抜いて交換するようクセ付ける必要があります。
さて、いかがでしたでしょうか。1/6フィギュアのレンジャー隊員をモデルに2回の配信に分けてお送りしました。
次回のRELOAD!はU.S. Navy SEALs TEAM6 「DEVGRU」(実寸大)をイメージに、簡単お手軽スタイリングテキストを配信予定です。
順調に撮影も終了し、ただいま編集作業の真っ最中です。お楽しみにお待ちください!では~。