RELOAD vol.006
MAGPUL DYNAMICSより新作DVD「Art of the Dynamic Handgun」、「Aerial Platform Operations」がリリースされ、益々勢いを感じるマグプル社。
同シリーズのDVDには、今をときめくカリスマ・インストラクターのトラヴィス・ハーレイ氏、クリス・コスタ氏が文字通り「アート(芸術)」の域に達したと言っても過言ではない、華麗なテクニックが存分に収録されているとあって、日本のエアソフト・ゲーマーの間でもこのジャンルのDVDとしては、異例の大ヒットを記録しています。
今回のRELOADでは、Magpul社のアクセサリー類を中心にカスタムアップしたエアソフトガンや、Magpul Dynamicsの映像中に登場したウェアや装備類をメインにスタイルアップし、タクトレスタイルのコスプレにおいて参考になれば幸いです。
昨年度のU.S. Shot Showの会場でクリス・コスタ氏がデモンストレーションを行い、話題をさらった「MS2™ – Multi Mission Sling System」。1ポイントスリングとしても、そしてワンタッチでの切り替えで2ポイントスリングとしても活用できるとあり話題となりました。
Magpul DynamicsのDVDでカスタムされたクールなM4を華麗にハンドリングするコスタ、ハーレイの両氏が射手の利き手に関係無く素早い切り替え(=スイッチング)を駆使していた様子は、DVDをご覧になった皆さんにとっても大変参考になったはず。
バリケードを巧みに利用し、相手からは目視され難く、自らは確実にヒットできるよう最小範囲の露出で射撃することの重要さをDVD中でも何度と無く両氏が解説されています。
上記右側の写真にはMagpul Dynamics DVD中と同様に、Raven Concealment Systemsのホルスターとセカンダリー・ウェポンの組み合わせを再現しています。このRaven Concealment Systemsのカイデックス・ホルスターはDVD中でクリス・コスタ氏が愛用している姿が映し出されて以来、早速入手を試みた目敏い(めざとい)ファンも少なからず居たことでしょう。
なお、写真ではDVD中とは異なりますが、東京マルイ製MEUをベースに10-8 Tacticalのグリップを装着させたカスタム・ガバメントを装着させています。
マガジンホルスターも全てRaven Concealment Systemsとし、BHI製のリガーベルト左腰付近にシングル・スタッグのガバメント用ホルスターを、そして左斜め後ろとなる腰付近にはプライマリー・ウェポンとなるM4用マガジンホルスターを備えています。M4用マガジンには米軍への納入が進み、メディアでも目撃する事が多くなったPMAGを取り付けています。なお、このPMAGはエアソフト用に加工済のものとなります。
さて、写真のカスタムでは、オプティクスにはMagpul Dynamics DVDで何度と無く登場し、お馴染みとなったAimpoint Comp Micro T-1を、そしてフォアハンドにはMagpul社から鮮烈デビューを果たしたAFG(Angled ForeGrip)を取り付けています。その他に、グリップに同じくMagpul社のMIADグリップを、アンビ仕様のボルト・リリースには同社のB.A.D.(Battery Assist Device)を、そしてレールカバーには、もはや定番中の定番とも言えるXTMレイルパネルをそれぞれ取り付けています。
こちらは先程とは反対側となる左側面からの写真。AFGを取り付けたことにより、大変スタイリッシュとなったこの外観を損ねないよう、先進のPEQ-15タイプではなく、トラヴィス・ハーレイ氏よろしくPAQ4-Cタイプというチョイスで組み上げています。
また、あまり見慣れない左側面レールに取り付けられたODのテープスイッチホルダーは、ERGO社製の「Tactical Light Switch Mount Kit」となります。
そして、ストックにはVltor EMODタイプのものをチョイス。ストックはMAGPULフリークならばCTRストックに換装し、マグプルまみれの状態でコスタ、ハーレイ両氏を意識したものとしてみるのも面白いかもしれません。
スリングスィベルもMAGPUL社の製品をチョイス。こちらは先述で既出となるスリング、MS2™(Multi Mission Sling System)との相性が抜群によいASAP(Ambidextrous Sling Attachment Point)を取り付けています。
軽量なポリマーマガジンとして華々しくデビューしたPMAG。その後継に当たるこちらのEMAG(Export MAGazine)は、リブレス仕様となり、ダブルまたはトリプルといったマガジンポーチでもストレス無く収容可能になっています。また、PMAGでも初期以降のロットからダストカバーがバンパー代わりとなるよう改良を加えられましたが、このEMAGでもそれが踏襲されている事が分かります。
なお、写真にあるEMAGの窓から覗く5.56x45 NATOは雰囲気重視で内部から貼り付けられた写真となっています。
PMAGとEMAG、そしてPMAG同士での窓アリ or ナシを比較する為に並べてみました。いずれも全てシステマ製トレーニングウェポン対応にトイガン用の加工が施されているものとなっています。
社名の由来ともなっているマガジンアクセサリーから出発したMAGPUL社。従来のスチール・プレスマガジンでは現場より度々給弾不良や、携行時の重量などといった問題点が挙げられていたものを一掃する画期的なマガジンとして脚光を浴び、現在では広く軍や法執行機関への納入に繋がっています。
こちらは以前にミリブロNewsのコーナーで取り上げた事のあるPMAGの構造についての写真。構成しているパーツが少なく、そして構造自体も極めてシンプルなものとなっていることがこの写真からもよく分かります。
マガジンで最も重要なのが給弾不良を起こさないことと言われ、このごく当然の”任務”を完璧に果たす為に、極限までシンプルな構造へと徹したことが、分解されたこちらの写真からもうかがい知れます。
⇒Magpul PMAG / ミリブロNews
2008年初頭に立ち上げが行われたMagpul Dynamics。今までにリリースされたどの教本用DVDとも違い、実力に裏付けされた個性的なテクニックと、観る人をうならす華麗な技の数々で日本のゲーマーの間にも多大な影響力を博してきました。
その最たるものが、強烈なインパクトを持ったインストラクターで、後に日本のサバゲーマーの間で「カリスマ」とも称される事となったクリス・コスタ氏の独特な射撃フォームに他なりません。
従来はハンドガードを軽く持ったり、沿い手をさせる、またはレールシステムに取り付けられたフォアグリップを握り込むようなスタイルが一般的であった中、一部のイスラエル特殊部隊隊員の間で特有と言われたフォアハンドを”つんのめった”姿勢での射撃を踏襲し、完成の域まで高めたような印象を持ったマニアの方もいたのではないでしょうか。
マグプル社の最新ラインナップとなったAFGは、トラヴィス・ハーレイ氏やクリス・コスタ氏が唱える特徴的なフォームが簡単に行えるようになった、いわば「強制ギブス」。
物心間もない幼子に拳銃を持たせると自然とトリガーに指が行くのと同じく、人間工学に則ったともいうべきナチュラルな体勢に体が馴染む感覚になります。
続いてこちらはアーマー。Magpul Dynamics DVDでもクリス・コスタ氏が着用していた事もあり、一気に話題となったECLiPSE® のRBAV-SF(Releasable Body Armor Vest-Special Forces)。BAE Systems傘下のECLiPSEで開発されたこのアーマーベストは元々EAGLE社でCIRASをデザインしていたデザイナーが移籍後に設計を担当している為、その形状がCIRAS(Mar.)と類似しています。現在では米軍SOCOMにおいて特殊部隊隊員にも採用され、今後益々メディア露出が高まるものと思われます。
カイデックスホルスターは、ナイロン系統で作られたホルスターと違い、ファステックスやベルクロ、ドットボタンによるホールドという形式を採用せず、熱成型により個々の形状から型出しされたカイダック(=アクリル変性高衝撃塩化ビニール)によって、ハンドガンやマガジンといった内容物を絶妙のテンションで保持することができ、素早いドローが実現されています。
ECLiPSE RBAV-SFを着脱する様子。基本的な着脱要領はCIRASと全く同じとなり、多くのアーマー類もこの部分では大きく異なる事はありません。
ECLiPSEのアーマーに取り付けていたサイリュウム。もちろんプロの現場では夜間の任務などで使用するものとして必須アイテムではあるが、ことサバイバルゲームといった使用環境を考えると、コスプレ用のアクセサリーとしての位置付けの方が需要が高いものと思われます。
こちらの写真ではIRサイリュウムを落下し難いように工夫してウェビングに取り付けられている事が分かります。ちょっとしたアイデアですが、このようにゴムバンドをうまく活用する事で大切なアクセサリーの紛失を未然に防ぐ事ができ、他人とは違った装着方法でオシャレ度もアップ!
この日予備で携行したその他エアガン。信頼性の高い電動によるものや、リコイルのギミックが新鮮なガス駆動によるものなど、好みに応じて幅広く選択できるようになった事は、ユーザーにとっても大変うれしい状況になったと言えます。
特にこれから春に掛けて気温の上昇が見込めるようになると楽しみなのが、ガス駆動によるトイガンは、是非一度お試し頂きたいと思います。
また、DVD中に登場したアイテムの1つにA.R.M.S.社からリリースされたばかりだった折りたたみ式のフロントサイト、「A.R.M.S. #41-B SILHOUETTE」があり、ファンの多くが魅了されたのも記憶に新しいところです。
TAN/FDEとBKでのツートン調となったこちらのM4には、SUREFIRE M600Cが取り付けられています。こちらもMagpul Dynamics DVDでの登場で、その金色に輝くスカウトライトの存在に目を見張ったファンも多かったことでしょう。
また、こちらのM4で注目は、このSUREFIRE社のライトから導かれたリモートスイッチのレールにおける取り付け位置。これはMagpul Dynamics DVD最新号となる「Art of Dynamic Handgun」のトレーラーが出回る直前に配信が始まった同社からの映像でクリス・コスタ氏が行っていたものを題材に設定しています。
Magpul Dynamics風に射撃をする場合、例の独特のフォームでフォアハンドが伸び、自然と親指がこの位置に来るため、プレシャースイッチのプッシュが非常に容易である事がよく分かります。
こちらは既出となるRaven Concealment Systemsの各種ホルスター。10-8Tacticalのグリップが目印のカスタムガバメントには、ノバックタイプのサイトが搭載されています。こちらはトイガン用に開発された蓄光素材を用いたものとなり、ナイトゲームなどでも的確にサイティングが行えるよう工夫されています。
意外にもあまり知られていないかもしれないが、クリス・コスタ氏がHK416を構えているシーンが米国の実銃専門誌で掲載されています。というわけで、HK416もMagpul繋がりという事で持ち出してみたのであります・・・。(若干ムリヤリな気がしないでもありませんが)
ガスブローバックの醍醐味はシュートした際のガツン!と来るリコイルだけでなく、アッパーとロアを実銃同様にピン1本で簡単にテイクダウンが行える点も見逃せません。単に平置きするだけでなく、こうして分割された状態の銃器には何とも言えない機能美が詰まっているように感じます。
レール上部に搭載しているPEQ-15は昨年に新鋭のトイガン用アクセサリメーカー「Vanaras」からリリースとなったダミーのもの。全ての機能がオミットされているものの、その忠実に再現された外観から、多くのファンが2個買い、3個買いとしている光景を目の当たりにされた方も多くいるのではないでしょうか。
写真のVanaras製PEQ-15には、更に雰囲気をアップさせる為に、本体上部中央にあるメインスイッチ部をラバーで後付加工し、随所にあるビス類の取り付け箇所には防水用コーティング風にアレンジされていることが分かります。
WE製のガスブローバックはHK416は、第1弾としてリリースされたSCARで大成功を収めたブローバックシステムを搭載し、快適な作動を実現しています。
WE社は現在、銃器関連の展示会でも実銃では決して行えない訓練用”シュミレーター”としての位置付けを確立させるべく積極的なセールスを実施。最近の記憶に新しいところではKnights社のPDWタイプでもガスブローバックモデルを展開し、今後益々注目の集まるトイガンメーカーとなりそうです。
Mystery Ranchは、バックパッキング界で伝説的なデザイナーと称されるDana Gleason氏とRenee Sippel-Baker氏が設立したブランド。その斬新且つオリジナリティ溢れるデザインで世界的にも大人気なMystery Ranchの3Day Packは、イラク、アフガニスタンといった現代紛争の中心ともいえる戦地で米軍一般兵はもちろん、特殊部隊やPSC(Private Security Contractor)オペレーターといったプロたちも愛用するハイクオリティーなバックパックとして認知されています。
メインパックの開閉が一般的なバックパックと大きく異なるY字型の形状が大変印象的なこの「3Day Assault」はストリート・カジュアルのシーンでも違和感無く使えるとあって、日本ではアパレルショップでの取り扱いも多く、人気の高いモデルとして浸透しています。
また、ミステリーランチは人気ブランドの名に胡坐(あぐら)をかくことなく、すべてのミステリーランチ製品に対して生涯製品保障を付けています。これは使用する材料やその高度な製造技術に対する誇りを表したものといえ、メーカーの「職人魂」のあらわれとも言えるでしょう。
「3Day Assault」には写真のBlack以外に、ミリタリーファンには嬉しいMulticamや、Coyote、Foliageといったカラーラインナップが用意されています。
パック上部にはベルクロによるパッチ貼付のスペースがあり、よりミリタリーテイストの高いモデルとなっています。
写真メインでお届けした今回のRELOAD vol.006、お楽しみ頂けましたでしょうか。
さて、次回のRELOADは「SAS(なんちゃってバージョン)」を予定しています。お楽しみに!